2026-10-13

遺産に不動産が含まれていると、遺留分をどのように計算すればよいのか迷う方もいるでしょう。
不動産には預貯金のような明確な残高がないため、評価方法の違いによって遺留分侵害額の計算結果が変わる可能性があります。
本記事では、遺留分の基本的な考え方や不動産の評価額、評価額が決まらない場合の対応について解説します。
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遺留分とは、遺言や生前贈与によって財産の取得が一部の方へ偏った場合でも、一定の相続人に法律上保障される最低限の取り分です。
対象となるのは配偶者や子などの直系卑属、相続人となる父母や祖父母などの直系尊属で、兄弟姉妹や甥・姪には認められません。
相続人全体の遺留分は、直系尊属だけが相続人なら算定財産の3分の1、それ以外の場合は2分の1となり、各人の法定相続分を掛けて個別の割合を求めます。
算定の基礎には相続開始時の財産だけでなく、一定の生前贈与をくわえ、被相続人の債務を差し引く必要があります。
なお、2019年7月1日以降に開始した相続では、不動産の持分を当然に取得するのではなく、侵害額に相当する金銭を請求する仕組みが基本です。
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遺留分を計算するときの不動産は、相続開始時の時価を把握し、算定の基礎財産へ組み入れることが基本です。
ただし、不動産には一つの明確な価格がなく、固定資産税評価額や相続税路線価、地価公示、不動産会社の査定、不動産鑑定士の鑑定評価などによって金額が異なります。
固定資産税評価額や路線価は税務上の評価に用いられますが、遺留分の計算でも必ずその金額を採用するという決まりではありません。
そのため、周辺の取引状況や物件固有の条件を踏まえた査定額なども確認し、時価を合理的に裏付ける必要があります。
相続人同士で評価方法と金額に合意できれば、その合意額を前提として遺留分を計算することも可能です。
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不動産の評価額が決まらない場合は、相続人同士でそれぞれの評価根拠を示し、価格だけでなく評価時点や物件条件なども比較して協議する必要があります。
話し合いで合理的な時価を決めにくければ、不動産鑑定士へ鑑定を依頼する方法がありますが、鑑定結果が無条件で採用されるわけではなく、費用とのバランスも判断材料です。
それでも合意できない場合には、家庭裁判所へ遺留分侵害額の請求調停を申し立て、提出された査定資料や鑑定資料を基に解決を目指します。
また、遺留分侵害額請求には、侵害を知った時から1年、相続開始から10年という期限があります。
評価交渉が続いていても期限への対応は別に必要となるため、時効が近い場合は権利行使の意思表示にも注意しなければなりません。
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遺留分を正しく計算するには、対象となる相続人や財産を確認したうえで、不動産を相続開始時の時価として適切に評価することが重要です。
評価方法によって金額が変わるため、固定資産税評価額や路線価だけに限定せず、査定や鑑定を含めて根拠を比較する必要があります。
評価額について合意できない場合は、請求期限にも注意しながら、協議や鑑定、裁判所の手続きなどを状況に応じて検討すると良いでしょう。
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